あっちもこっちもがらくた
あおいです
今日は読書感想文の回ということで、最近読んだ李箱(イサン)の「翼」をネタバレをしつつ私なりの読んだ感想をしたためようと思います
簡単なあらすじ(ネタバレ)ですが、売⚫︎婦と思われる妻に養われている日々寝てばかりの無職の主人公がある時風邪を引き、妻に風邪薬を渡され続け、実際その薬は風邪薬ではなく睡眠薬であり、妻の元から逃げ出した主人公は睡眠薬の副作用で逃げた先で自分に「翼」がある幻覚を見て飛び降りるというお話です
なんとも無常感というか強い諦念が永遠と募っていくようなお話ですが、とっても面白かったです
個人的に2024年で読んだ本の中で1番かもしれません
ヒモだけど愛妻家の主人公と、支配欲の強い妻
二人の噛み合わなさがなんとも言えず、読んでいる最中はどうしてこの二人は夫婦となったのだろう?と疑問が尽きませんでしたが、やはりお互い需要と供給が合致しているからなんですかね
なぜ妻が主人公に睡眠薬を飲ませ続けたか、それは毎日家に引きこもっていた主人公が度々外出するようになり、それを閉じ込めておくためだと私は解釈しましたがこれであっているのかな?
妻は主人公をずっと飼い殺していたかったのですかね
1番印象に残ったのは売⚫︎婦の妻自身から渡される銭を紙幣へと変え、それを妻の手に握らせて添い寝をするシーンです
あと私は主人公の心情にとてもシンパシーを感ました
自ら社会との隔離を望み、怠惰に身を任せるということは本当に無職の才能がある人間にしかできませんからね
そして作者の李箱は詩人でもあり、作中も詩を挟んだりしますが当時は(今も?)賛否両論だったらしくまあそうだろうな、という感じです
一言で言えば李箱の詩は「怪文書」ですが、文学の世界において狂人の戯言だとしても読み手の受け取り方次第で高尚なものに変わったりもするので、ぜひみなさんも気になったら読んでみてください
太宰の人間失格が好きな方には刺さりそうです
(あんまり内容がまとまらなかった...)
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至極のアロマ💙あおい