フローラ逍遙
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こんにちは✨シズカです📕
本を買うのは、そこに収められている知識を吸収したいから、であります。電子書籍でも情報はインプットできるわけですが、それとはまた別の次元の楽しみとして「手元に置いておきたい」という欲もあります。装丁も含めて一つの作品になっている書籍がそうですね。
買うだけ買って、読まずに部屋に置いてある本については、中原昌也が「花を買うようなもので、自分の部屋にその本があるというだけで気分がいいじゃないですか」と宣っていて、この感性、なんとも贅沢だし洒落てるなぁ。
お花のように飾っておきたい本、と言われて真っ先に頭に浮かぶのが、澁澤龍彦「フローラ逍遙」の1987年初版。この初版のバージョンの装丁が本当に美しくて「値が張っても入手したい!」と状態の良い古書を探し歩きました。古今東西の様々な花を材に、博覧強記の澁澤龍彦が筆を取ったエッセイ集で、文章、挿画、装丁、どれを取っても美しい一冊です。
「別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます」と書いたのは川端康成ですが、芥川の「煙草と悪魔」においては、悪魔との賭けで花の名前を当てることができなければ魂を取られる、という下りがあります。
花の名前は、男性と悪魔に教えてさしあげる分、多めに覚えておいても損はありません。
本を買うのは、そこに収められている知識を吸収したいから、であります。電子書籍でも情報はインプットできるわけですが、それとはまた別の次元の楽しみとして「手元に置いておきたい」という欲もあります。装丁も含めて一つの作品になっている書籍がそうですね。
買うだけ買って、読まずに部屋に置いてある本については、中原昌也が「花を買うようなもので、自分の部屋にその本があるというだけで気分がいいじゃないですか」と宣っていて、この感性、なんとも贅沢だし洒落てるなぁ。
お花のように飾っておきたい本、と言われて真っ先に頭に浮かぶのが、澁澤龍彦「フローラ逍遙」の1987年初版。この初版のバージョンの装丁が本当に美しくて「値が張っても入手したい!」と状態の良い古書を探し歩きました。古今東西の様々な花を材に、博覧強記の澁澤龍彦が筆を取ったエッセイ集で、文章、挿画、装丁、どれを取っても美しい一冊です。
「別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます」と書いたのは川端康成ですが、芥川の「煙草と悪魔」においては、悪魔との賭けで花の名前を当てることができなければ魂を取られる、という下りがあります。
花の名前は、男性と悪魔に教えてさしあげる分、多めに覚えておいても損はありません。