雪と現実逃避と私
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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった」(川端康成「雪国」)
世界一有名な日本の名文と言っても過言ではない「雪国」の冒頭部ですが、後に続く「夜の底が白くなった」の部分こそが、ラップで言うところのパンチラインだとワタクシは主張したい。行けども行けども底冷えのする、夜全体が雪になってしまったような雪景色。自分の体も、足から積雪の一部になってしまいそうな一面の白銀世界。そうした情景がワンセンテンスで伝わってくる比喩法の最高峰です。
三好達治の「雪」も、日本の四季の美しさ、日本語情緒の繊細さが詰まっていますね。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
日本の伝統文化を撮り続けた写真家の土門拳の 「雪の室生寺」撮影時のエピソードも、何度読んでも感涙してしまいます。雪景色の室生寺を撮影するために締切も押して病を押して、30日近く、懇意の旅館で待機し続けた土門。
「12日、お水取りの日の朝、初代が玄関のカーテンをあけると、一面の雪景色だった。従業員も土門が雪を待っていたことを知っており、皆泣いた。初代は早く知らせねばと寝間着のまま二階の土門の部屋にかけ込んだ。『先生雪が降りましたよ』というと、土門は降りましたかと起き上がり、助手に窓をあけさせ、初代の手を握ってぽろぽろと涙を流した。」
(土門拳「女人高野室生寺」あとがき)
※文中の初代は旅館 橋本屋女将初代のこと
こんにちは✨雪の現実から逃避しがちおばさんです☃️
今からこれからどんだけ積もるんだろ……。
アートの中においては雪って美しいですけど、身も蓋もない本音は「季節はもう、春と秋だけでいいよ……もしくは、夏と冬がもっと短くてもいいよ……」です。
本日は14:00からお誘いお待ちしておりますが、皆さん、くれぐれも安全第一でお過ごしくださいね☃️❄️
世界一有名な日本の名文と言っても過言ではない「雪国」の冒頭部ですが、後に続く「夜の底が白くなった」の部分こそが、ラップで言うところのパンチラインだとワタクシは主張したい。行けども行けども底冷えのする、夜全体が雪になってしまったような雪景色。自分の体も、足から積雪の一部になってしまいそうな一面の白銀世界。そうした情景がワンセンテンスで伝わってくる比喩法の最高峰です。
三好達治の「雪」も、日本の四季の美しさ、日本語情緒の繊細さが詰まっていますね。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
日本の伝統文化を撮り続けた写真家の土門拳の 「雪の室生寺」撮影時のエピソードも、何度読んでも感涙してしまいます。雪景色の室生寺を撮影するために締切も押して病を押して、30日近く、懇意の旅館で待機し続けた土門。
「12日、お水取りの日の朝、初代が玄関のカーテンをあけると、一面の雪景色だった。従業員も土門が雪を待っていたことを知っており、皆泣いた。初代は早く知らせねばと寝間着のまま二階の土門の部屋にかけ込んだ。『先生雪が降りましたよ』というと、土門は降りましたかと起き上がり、助手に窓をあけさせ、初代の手を握ってぽろぽろと涙を流した。」
(土門拳「女人高野室生寺」あとがき)
※文中の初代は旅館 橋本屋女将初代のこと
こんにちは✨雪の現実から逃避しがちおばさんです☃️
今からこれからどんだけ積もるんだろ……。
アートの中においては雪って美しいですけど、身も蓋もない本音は「季節はもう、春と秋だけでいいよ……もしくは、夏と冬がもっと短くてもいいよ……」です。
本日は14:00からお誘いお待ちしておりますが、皆さん、くれぐれも安全第一でお過ごしくださいね☃️❄️