読み物〜ユリはキラキラ女子高生〜
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私はユリ。
高校三年生だ。
バスの乗り換えはスムーズになった。
定期入れの100均のクリアケースは3代目となったが
それでも総額300円ほどの
低予算。
コスパ重視派女子高生である。
受験勉強が激化しているため
母は毎日私に大量のチョコレートを持たせる。
1人じゃ消費できないので
休み時間になると窓際族のメンバーに配給する。
私の家はチョコレート工場だという噂をされているらしい。
ファッション雑誌の付録のポーチ。
使いやすいため愛用していたが
母によりパンパンに詰め込まれたチョコレートの
包装紙がチャックに挟まり
この間とうとう破壊してしまった。
いくらなんでも詰めすぎである。
3年の生涯であった。
中学から一緒のマドンナは
イケメン2人から言い寄られ
悩んでいるらしい。
モテる女も大変だな。
私にはその苦労はわかってあげられん。
自分を一途に好いてくれている方に
いけばいいじゃないかと
それが全てではないかと
助言をしておいた。
(彼氏いない歴17年)
ショートカットから伸ばした髪は
腰あたりまで成長した。
憧れの黒髪サラサラロングヘアへの昇格。
長時間縛っていると頭が痛いので
帰りは髪を下ろして帰宅する。
近所の子供達が
「あのお姉ちゃん髪の毛綺麗だね、井戸から出てくる女の人みたい。」
それ、貞子な。
褒めているのかそうでないのか分からないが
貴重な意見をありがとよ。少年たちよ。
高校三年生、センター試験の日に
お弁当を忘れた。
友達が少しずつおかずをくれた。
涙が出そうになりながら
食べた友達の家の卵焼きは
最高においしかった、忘れられない味である。
卒業を機に金髪にして垢抜けたらどうかと提案して
美容室を予約してくれた母に感謝だ。
式が終わったその足で美容室へ行き
金髪にしてパーマをかけた。
大変身した私を見て母はこう言った。
「ヤンキーみたい」
親戚からもらった卒業祝いを握りしめ
すぐに黒髪に戻した。
晴れて高校生を卒業した。
小学生ではパンチラを気にした挙句
卒業証書をお尻で踏み潰して泣けなかった。
中学生ではブラジャーを忘れて
ノーブラ卒業式、泣けなかった。
家事が苦手な母が
冷凍食品を一つも入れずに朝5時から作ってくれた
お弁当。
ホカホカのご飯なら米を食べてくれるだろうと
保温ジャーのお弁当箱を買ってくれた。
卒業生退場の時
ふと、毎日のお弁当と
何事にも前向き負けんな精神の
厳しい言葉を思い出して
卒業式で、初めて涙が流れた。
完。
あとがき
この度は読み物シリーズをご愛読していただきありがとうございました。
小学3年生から始まった読み物
無事に高校卒業編で終了となりました。
普通の学生生活を送っていた私ですが
ちょっとしたドジをかましながら
無事に今を生きています。
多忙な日々を送っている皆様へ
私の経験談を読んでいただき
少しでも心が和めば幸いだと思い
始めたこのシリーズ。
書いていくうちに私が感じたこと。
大人になって生活していく上で
色んな術を身につけますが
子供の頃の純粋な小さな心の動き
子供だからこそ持っていた不器用さ。
実は大事なことなのかなと。
そう感じました。
大人でありながら子供のままで
楽しく一生懸命に日常を過ごすのも
いいことかもしれません。
2023年11月11日 ユリ
ふふっ。本みたいに
後書きなんか書いちゃったりして🤭
高校三年生だ。
バスの乗り換えはスムーズになった。
定期入れの100均のクリアケースは3代目となったが
それでも総額300円ほどの
低予算。
コスパ重視派女子高生である。
受験勉強が激化しているため
母は毎日私に大量のチョコレートを持たせる。
1人じゃ消費できないので
休み時間になると窓際族のメンバーに配給する。
私の家はチョコレート工場だという噂をされているらしい。
ファッション雑誌の付録のポーチ。
使いやすいため愛用していたが
母によりパンパンに詰め込まれたチョコレートの
包装紙がチャックに挟まり
この間とうとう破壊してしまった。
いくらなんでも詰めすぎである。
3年の生涯であった。
中学から一緒のマドンナは
イケメン2人から言い寄られ
悩んでいるらしい。
モテる女も大変だな。
私にはその苦労はわかってあげられん。
自分を一途に好いてくれている方に
いけばいいじゃないかと
それが全てではないかと
助言をしておいた。
(彼氏いない歴17年)
ショートカットから伸ばした髪は
腰あたりまで成長した。
憧れの黒髪サラサラロングヘアへの昇格。
長時間縛っていると頭が痛いので
帰りは髪を下ろして帰宅する。
近所の子供達が
「あのお姉ちゃん髪の毛綺麗だね、井戸から出てくる女の人みたい。」
それ、貞子な。
褒めているのかそうでないのか分からないが
貴重な意見をありがとよ。少年たちよ。
高校三年生、センター試験の日に
お弁当を忘れた。
友達が少しずつおかずをくれた。
涙が出そうになりながら
食べた友達の家の卵焼きは
最高においしかった、忘れられない味である。
卒業を機に金髪にして垢抜けたらどうかと提案して
美容室を予約してくれた母に感謝だ。
式が終わったその足で美容室へ行き
金髪にしてパーマをかけた。
大変身した私を見て母はこう言った。
「ヤンキーみたい」
親戚からもらった卒業祝いを握りしめ
すぐに黒髪に戻した。
晴れて高校生を卒業した。
小学生ではパンチラを気にした挙句
卒業証書をお尻で踏み潰して泣けなかった。
中学生ではブラジャーを忘れて
ノーブラ卒業式、泣けなかった。
家事が苦手な母が
冷凍食品を一つも入れずに朝5時から作ってくれた
お弁当。
ホカホカのご飯なら米を食べてくれるだろうと
保温ジャーのお弁当箱を買ってくれた。
卒業生退場の時
ふと、毎日のお弁当と
何事にも前向き負けんな精神の
厳しい言葉を思い出して
卒業式で、初めて涙が流れた。
完。
あとがき
この度は読み物シリーズをご愛読していただきありがとうございました。
小学3年生から始まった読み物
無事に高校卒業編で終了となりました。
普通の学生生活を送っていた私ですが
ちょっとしたドジをかましながら
無事に今を生きています。
多忙な日々を送っている皆様へ
私の経験談を読んでいただき
少しでも心が和めば幸いだと思い
始めたこのシリーズ。
書いていくうちに私が感じたこと。
大人になって生活していく上で
色んな術を身につけますが
子供の頃の純粋な小さな心の動き
子供だからこそ持っていた不器用さ。
実は大事なことなのかなと。
そう感じました。
大人でありながら子供のままで
楽しく一生懸命に日常を過ごすのも
いいことかもしれません。
2023年11月11日 ユリ
ふふっ。本みたいに
後書きなんか書いちゃったりして🤭