そのまま、じっとしててね…♡
「そのまま、じっとしててね…」
耳元でそっと囁くと、あなたの喉がゴクリと音を立てた。
微かに震える肩先に、私の指先がそっと触れる。じんわりと伝わる温もりに、心がふわりと溶けていくみたい。
「ん…ふふ、動いちゃダメよ?」
ゆっくりと息を吐きながら、あなたの首筋に指を滑らせる。
サラリとした肌触りに、私の指がまるで迷子になったみたいに、あちこちを彷徨う。
あなたの呼吸が少しずつ乱れていく音が、静かな部屋に響くたび、私の胸も高鳴っていく。
「ほら、じっとして…そう、いい子ね。」
髪の毛をふわりと撫でると、あなたの体がピクリと反応する。
その動きすら愛おしくて、つい指先に力が入ってしまう。
キュッと掴むと、あなたが小さく「あっ…」と漏らした声が耳に届く。
指先から伝わる熱、鼓動の速さ、そして微かな汗の匂い。すべてが私の中に刻まれていく。
どこか遠くで時計の針がカチリ、カチリと音を立てているけれど、この瞬間は永遠に続いてほしいと思う。
「ねえ、もっと近くで感じてもいい?」
私の唇が近づくと、あなたの体が硬直するのがわかる。
でも逃げない、むしろ期待しているみたいに、少しだけ顔をこちらに向けてくれる。
「ふふっ、可愛い。」
そっと触れるだけのキス。でも、その瞬間に空気が変わる。
唇が離れる音が「チュッ」と響いたと同時に、あなたの瞳が熱っぽく潤んでいく。
「今日は、ありがとう。こんな特別な時間を過ごせて、幸せだったわ。」
最後にもう一度、軽く唇を重ねると、あなたの体がふっと力を抜いた。そのまま、穏やかな空気に包まれて、静かな夜が二人を包み込んでいく。
「またね…その時も、じっとしていてね。」
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今日もありがとうございました。
꒰⑅ᵕ༚ᵕ꒱˖♡