スワロウテイル【後編】
続き。
さて。
そんなわけで満を持して執事喫茶【スワロウテイル】に潜入した我々を待つのは
第一の刺客【ドアマン(受付)の渋オジ執事】
『お帰りなさいませ、お嬢様方』
早速の洗礼ありがとうございます。
因みに予約段階で呼び方を『お嬢様』か『奥様』か選べるのです。
結婚してないから勿論お嬢様にしてもらったけど、これそれなりの年齢になっても配偶者居なかったらお嬢様・・・?
余談ですが、16回通えばようやく呼び方の指定をお願いできるらしい。
かすみ様
かすみお嬢様
かすみ奥様
みたいな。
『7代目』とかいうのはお願い出来るのだろうか?
エレガンス任侠設定面白いと思う。
受付を済ませると待機していた執事様が案内をしてくれることに。
フットマンの大河内さん。
退店するまでの接客というか給仕は全て彼がしてくれることになった。
因みにですが、昨日ホームページみたら大河内さんグルームオブチェインバーとかいう役職に出世していた。
おめでとうございます!!
お席に案内されるや
そこはもう異世界であった。
語彙力無いので上手く説明できないけど
鹿鳴館
フランスとかイギリス貴族の館
ファントムハイヴ邸
そんな感じ。
もう興奮ですよ!
撮影できないの残念過ぎたー。
見渡せば素敵なお嬢様方、奥様方で屋敷は溢れていた。
コルセットや羽の付いてるお帽子かぶられてるご婦人もいたので、なんだか我々ピアノの発表会にお呼ばれしましたファッションが地味に思えてきた。
席につき、事前にホームページで見ていたメニューを注文。
待つ間、周囲を見渡してるとフットマンの皆さんが忙しなく動いているのが目についた。
よくよく観察すると皆さんネクタイ・リボンやジャケットの形に個性がある。
20代前半から40代前半くらいだろうか?
人形のように綺麗な子も居れば
相棒の右京さんのような雰囲気を纏うオジサマまで。
楽園は池袋にあった!
そしてBとABは法廷画家のように何やらスケッチブックに書込みをしていた。
これだから絵描きってやつは🤣
しばらく待つと大河内が食事を運んでくれた。
用意してる間
『お嬢様方がこのお屋敷を離れてから早5年・・・』
待って
なんかイキナリ始まった!?
そういうの事前に教えてくれなかったじゃん!
どう返せばいいの!??とアワアワしていると
AB『そうね。留学先のロンドンはなかなかのものだったけど、やっぱり家は落ち着くわね』
おめえすげーな
オラおどれーたぞ(悟空風)
ABのアドリブ力に助けられたが、なんかもう居た堪れない気持ちになり、私は大河内さんが席を離れるまで顔を上げることが出来なかった。
どれくらい居た堪れなかったというと、初めてメイド喫茶に行ったとき、アイスコーヒーにミルク入れてもらってる間お誕生日の歌歌われてるときくらい居た堪れなかった。
因みにその日は誰の誕生日でもなかった。
AB・・・あんた前からやる奴だとは思ってたけどスゲーや。
漸くテーブルに目をやると
注文していたアフタヌーンティセットとデザートがセッティングされていた。
アフタヌーンティセットは3段になっていて、サンドイッチやキッシュ、スコーン、プチデザートが綺麗に並べられていた。
中身は季節によって変わるらしい。
その世界観があってのことなのかもしれないけど
どれもすっごく美味しかった。
このことを
『山で食べるおにぎり、海で食べる焼きそば、広瀬川で食べる芋煮』で例えると皆からセンス無し子認定された🤣
いやでも本当に美味しかったのよ。
その分お布施もたんまり取られたが。
だが悔い無し!!
今だったらもっとスマートに会話も貴族プレイとして楽しめたのでは?と思います。
いつかリベンジしたいと思いながら数年が経ち、ポイントカードもどこかへ消えた。
不思議な満足感を抱きながら退店。
ホテルまでの道すがら
A『みんなお嬢様、奥様じゃん。私達異母姉妹多過ぎじゃんね』
という一言にお父様とお母様についての大妄想大会となった。
私の妄想お父様は藤村俊二さん
妄想お母様は第8夫人・大地真央さん
ってことに。
Bのお父様、内田裕也さん
お母様、正妻・樹木希林さん
6女の末っ子設定すごくロックンロールだなあと思った。
という執事喫茶【スワロウテイル】の思い出。
いつかまた帰宅出来たら、その時はアベンジャーズとして・・・・
【終】